◆ドライパージ法
ドライパージ/バックフラシュ法

日本の「土壌汚染対策法」に準じた直接注入法で分析する時、試料中の水分あるいは他の要因によって分離初期にベースラインが凹む(負のピーク)が検出され、ほゞ同じ時間に溶出されるクロロエチレン(CE)の定量が困難な場合が生じます。
この問題の一つの解決策として、トラップ吸着・加熱脱離法(Thermal Desorption:TD)があります。試料を注入し、試料成分を室温でトラップ管に吸着させた後、パージガスで水分を飛ばします。
トラップ管にはTenax-GRが充填されています。Tenax-GRは水をトラップしませんが、管内壁・コネクター部などに残った水は除去する必要があります。
ドライパージはパージガスを試料注入と同じ方向に流しますが、バックフラッシュでは逆方向に流します。ドライパージとバックフラシュは、試料により使い分けます。
分析終了後はトラップ管内のコンタミを除去するため、トラップ管を250℃に加熱して、バックフラッシュを使用してください。